私たちのEl Ciruelo農園は、エル・パライソ県の小さな地区ロス・プラネスにある。1995年からこの地でパライネマ種の栽培を始め、今では4マンサナ(約2.8ヘクタール)の立派な農園になった。私たちは品質に妥協しない収穫を目指し、その日のうちに収穫したコーヒーチェリーをパルプ除去し、発酵させてから、天日を利用したビニールハウスでゆっくりと乾燥させている。自然の力を借りることで、私たちのコーヒーは、風味豊かに仕上がるだけでなく環境にやさしい。
この農園が私たちだけの生活を支えるだけでなく、周囲の家族たちの生活も支えているということに誇りを感じている。
私たちは約15家族に間接的な支援を、4家族に直接の雇用を提供できるようになった。失業や貧困が多いこの国では、こうした働き口の確保がどれほど重要か身にしみて感じている。だからこそ、私たちは品質を追求し続け、少しでも良い価格で販売できるよう努力を重ねているのだ。
収穫はすべて手作業で行い、収穫チームには男女問わず多くの人が参加している。こうして100%完熟した実だけを手で摘み取ることで、El Cirueloの高品質を守っているのだ。乾燥には約35日かけるが、さび病が発生してからは、収穫後の処理にさらなる注意が必要になった。さび病による実の不均一な熟成に対応するため、手作業で選別し、健全な果実だけを選り分けていく。それでもビニールハウスを使えば、乾燥時のトラブルを最小限に抑えながら、パーチメント(脱穀前のコーヒー豆)を理想的な状態で仕上げることができるのだ。
昨年、The Best of Parainemaコンペティションに参加し、国際審査員から高い評価を得て、私のコーヒーに高い価値がついて販売されたときの喜びは忘れられない。CAFETENANGOを通じて、このコーヒーが日本の皆様に届き、楽しんでいただけることを心から願っている。