

グアテマラ最高農園との呼び声高い「エル・インヘルト農園」。
厳密な区画・品種管理、的確な精製と丁寧な選別、そしてなんといってもコーヒー栽培に適したミクロクリマ(微気候)。
恵まれた環境、農園主アルトゥーロの高品質への飽くなき欲求が比類なきコーヒーを生んでいる。

【カフェテナンゴに訪れたアルトゥーロと店主栢沼】
カップオブエクセレンスには出品すれば確実に入賞。
プライベートオークションまで手掛ける。もうグアテマラだけでなく中米でも指折りの農園だ。
カフェテナンゴでは、パッカマラ種、トラディショナルに続いて3つめの商品になる『イエローナンセ』。
これはロット名(商品名)であり、品種の名前ではない。

さて、ナンセって何だろう?
これは、グアテマラで採れる黄色い小さなフルーツ。
8〜9月が旬ということだが、グアテマラの中でも暑い地域でしか採れないので、エル・インヘルトが位置する標高1500mくらいの場所では育たない。
トロピカルなフルーツということだ。ちなみにオーナーのアルトゥーロはナンセがあまり好きではない。


コーヒーには、赤く熟すものと黄色く熟すものがある。
この黄色く熟した様がナンセに似ているところからイエローナンセというロット名が付けられている。
味がナンセに似ているというのではない。
このイエローナンセというロットは、黄色く熟すイエローカツーラ種とイエローカツアイ種が混ざっているという、なんとも個性的ではないか。


単一品種の区画を多く持ち、現在のスペシャルティコーヒーの流れの最先端にあるエル・インヘルト農園が何故イエローカツーラとイエローカツアイのブレンドロットを作っているのか?
栢沼:「なぜイエロー系をブレンドしたの?まあ、珍しくて面白いけど。」
アルトゥーロ:「実は植えたとき2品種が混ざっているとは知らなかった。ただ黄色い品種ということで植えたんだ。そして、後になってから気がついたんだ。」
栢沼:「イエローカツーラとイエローカツアイが混在していたって?」
アルトゥーロ:「そう。だからイエロー系品種だけが栽培されている区画はあるけど混植状態になっている。そこから収穫されたものがイエローナンセとして売られているというわけ。」

口当たりが柔らかく、液体に粘性を感じるほどトロトロした甘さ。
このフルーツ感はなんだろう?このまえかじったネクタリンだ!
この甘さは、しっかりとコーヒーの実が黄色く熟した証拠である。
やさしい酸味のおかげで後味がスッと引いていく。これはスルスルと飲めてしまう。
こんな独特の甘さを持ったグアテマランコーヒーは飲んだことがない!
グアテマラ好きなら絶対に飲むべし!
■生産国:グアテマラ
■生産エリア:ウエウエテナンゴ
■農園名:エル・インヘルト
■標高:約1600m
■オーナー:アルトゥーロ・アギーレ
■品種:イエローカツーラ、イエローカツアイ
■精製:ウオッシュト
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